ADHDの忘れ物対策完全ガイド|仕事で「また忘れた」を防ぐ実践テクニック

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ADHDの忘れ物対策完全ガイド|仕事で「また忘れた」を防ぐ実践テクニック
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「提出物の期限を忘れて上司に怒られた」「会議に必要な資料を持っていくのを忘れた」「鍵や財布を毎日のように探している」

ADHDがある方にとって、忘れ物やなくし物は日常的な困りごとです。「何度気をつけても治らない」と自分を責めてしまう方も多いですが、これは注意力の問題ではなく、脳のワーキングメモリの特性によるものです。

僕自身、ADHDと診断されるまで何年も忘れ物となくし物に振り回されていました。鍵を探すために朝バタバタして遅刻、大事な提出物を忘れて上司に枪玉を食らう、なんてことは日常茶飯事でした。でも「記憶に頼らない仕組み」を作るようになってから、忘れ物の頻度が激減しました。この記事では、ADHDで忘れ物が多い原因をわかりやすく解説し、仕事で「また忘れた」を防ぐための具体的なテクニックを紹介します。

ADHDで忘れ物が多い3つの原因

「気をつけているのに忘れてしまう」のには、脳の仕組みが関係しています。

1. ワーキングメモリの容量が小さい

ワーキングメモリとは、情報を一時的に保持しながら処理する脳の「作業台」です。ADHDの方はこの作業台が狭い傾向があり、新しい情報が入ると古い情報が押し出されてしまいます。

僕も上司に「あの書類持ってきて」と言われて席を立ったのに、途中で別の人に話しかけられた瞬間、何を取りに行くのか完全に忘れてしまう、ということが何度もありました。

2. 注意の切り替えで情報が抜け落ちる

ADHDの方は注意が次々と移りやすい特性があります。「出かける前にカバンに入れよう」と思っても、別のことに気を取られた瞬間にその記憶が消えてしまいます。

これは「やる気がない」のではなく、脳が新しい刺激に自動的に反応してしまう特性です。

3. ルーティンが崩れると忘れ物が増える

いつもと同じパターンで行動できているときは問題なくても、予定変更やイレギュラーな出来事があると、普段は忘れないものまで忘れてしまうことがあります。

忘れ物が増えるきっかけ

理由

予定が急に変わった

いつもの行動パターンが使えなくなる

睡眠不足・体調不良

ワーキングメモリの容量がさらに低下

ストレスが高い時期

脳のリソースが不安に消費される

新しい環境(転職直後など)

ルーティンが確立していない

仕事の忘れ物を防ぐ7つの実践テクニック

ADHDの忘れ物対策のポイントは、「記憶に頼らない仕組み」を作ることです。発達障害(ADHD・ASD)のミス防止チェックリストでも解説していますが、脳の外に記憶を置くことが最も効果的です。

テクニック1: 「定位置」を徹底する

すべてのモノに「住所」を決めて、使ったら必ずそこに戻すルールを作ります。

定位置管理の具体例

  • - 玄関のキーフックに掛ける(ポケットには入れない)
  • 財布 - カバンの内ポケットの決まった場所
  • 社員証 - カバンの外ポケットのファスナー付き部分
  • 充電器 - デスクの右引き出しの決まった場所

ポイントは「例外を作らないこと」です。「今日だけテーブルに置いておこう」が忘れ物の原因になります。

僕は玄関にトレーを置いて、帰ったら鍵・財布・社員証を全部そこに入れるようにしたら、朝の「あれどこ?」が激減しました。「考えずに同じ場所に戻す」だけで効果あるんだと実感しています。

テクニック2: 出発前チェックリストを使う

毎日同じチェックリストを確認してから出発する習慣をつけます。

朝の出発チェックリスト例

チェック項目

確認方法

財布

カバンの内ポケットを触る

スマホ

ポケットを触る

キーケースを触る

社員証

カバンの外ポケットを触る

今日の持ち物

カレンダーの備考欄を確認

このリストをスマホの待ち受け画面に設定したり、玄関ドアに貼ったりすると、確認を忘れにくくなります。

テクニック3: リマインダーを「行動のトリガー」にする

「あとで持っていこう」は忘れる原因の筆頭です。リマインダーを使って、行動のきっかけを外部に作りましょう。

リマインダーの活用法

  • スマホのリマインダー - 「明日の会議資料を印刷する」を前日の退勤30分前にセット
  • カレンダーの通知 - 提出期限の前日に通知が来るよう設定
  • スマートウォッチの振動 - 手首への振動で確実に気づける

発達障害者のための仕事効率化ツール活用術では、リマインダーアプリの選び方や設定のコツも紹介しています。

テクニック4: 「見える化」で記憶を補う

目に入らないものは忘れます。大事なものや予定は、常に目に見える状態にしておくことが効果的です。

見える化の具体例

  • 透明のカバン・ポーチ - 中身が見えるから忘れ物に気づきやすい
  • デスクのホワイトボード - 今日のタスクと持ち物を書き出す
  • 付箋をモニターに貼る - 「16時 A社に書類送付」など
  • スマホのウィジェット - ToDoリストをホーム画面に常時表示

テクニック5: 「ながら準備」をやめる

テレビを見ながら、スマホをいじりながらの準備は、忘れ物を増やす大きな原因です。準備は「準備だけ」に集中する時間を作ります。

  • 準備中はスマホを別の部屋に置く
  • テレビやPCはオフにする
  • 準備にかかる時間をタイマーでセットする

ADHDの遅刻を改善する7つの方法でも紹介していますが、朝の準備は前日の夜に8割終わらせておくと、忘れ物も遅刻も大幅に減ります。

テクニック6: 「忘れ物パターン」を記録する

忘れ物をしたとき、「何を」「いつ」「なぜ」忘れたかを記録していくと、自分の忘れ物パターンが見えてきます。

記録の例

日付

忘れたもの

状況

原因の推測

3/1

会議資料

朝バタバタしていた

前日に準備していなかった

3/3

会社の傘立てに置きっぱなし

退勤時に傘立てを見なかった

3/5

提出物

期限を忘れていた

カレンダーに登録していなかった

パターンが見えたら、そこにピンポイントで対策を打てます。「朝バタバタして忘れる」なら前日準備を徹底、「帰りに忘れる」なら退勤時チェックリストを追加、という具合です。

テクニック7: 忘れても大丈夫な仕組みを作る

どれだけ対策しても、忘れ物をゼロにすることは難しいのが現実です。だからこそ、「忘れてもリカバリーできる仕組み」を用意しておくことが大切です。

  • 予備を常備する - 充電器、ペン、名刺は会社と自宅に1つずつ
  • クラウドに保存 - 書類は紙だけでなくデータでも持っておく
  • 定期券はスマホに - 物理カードよりなくしにくい
  • AirTag・スマートタグ - 財布や鍵に取り付けてスマホで探せるようにする

僕も大事なものにはすべてAirTagを付けています。なくしても「探す」アプリで場所がわかるので、パニックにならなくなりました。「なくしたらどうしよう」という不安が減るだけでも、日々のストレスがグッと下がりました。

職場で忘れ物が問題になっている場合

忘れ物による業務ミスが続くと、職場での信頼に影響が出ることがあります。そんなときは、対策と並行して以下のことも検討してみてください。

上司に相談して仕組みを作る

ADHDの特性として忘れやすさがあることを伝え、仕組みでカバーする方法を一緒に考えてもらうのもひとつの方法です。

僕も上司に相談したら、重要なタスクはメールで依頼してもらえるようになりました。口頭指示だと忘れてしまうけど、メールなら記録が残るので安心して業務に集中できるようになりました。

職場での合理的配慮の求め方完全ガイドでは、上司への伝え方のコツを詳しく解説しています。

デジタルツールを活用した業務改善

発達障害エンジニアのタスク管理術でも紹介していますが、タスク管理ツールを使えば、口頭で言われたことも記録に残せます。

おすすめのツール活用法

  • Slack・Teams - 依頼事項は口頭ではなくチャットで送ってもらう
  • タスク管理アプリ - 言われたことをその場で登録する習慣をつける
  • 共有カレンダー - 締め切りをチームで共有して見落としを防ぐ

忘れ物の悩みが深刻なら

対策を試しても改善しない場合や、忘れ物が原因で仕事を続けるのが難しいと感じている場合は、以下の選択肢も検討してみてください。

  • 医療機関への相談 - ADHDの治療薬でワーキングメモリが改善するケースがある
  • 就労移行支援の利用 - 生活スキルの習得から就職までサポートしてもらえる

生活習慣の改善や仕事の準備を専門家と一緒に取り組みたい方には、就労移行支援がおすすめです。

  • ミラトレ - パーソルグループ運営で就職率84.8%。実践的なトレーニングで、忘れ物対策を含む仕事スキルを身につけられます
  • Neuro Dive - IT職種に特化した就労移行支援。デジタルツールの活用法も学べます

無料で利用できます。まずは見学や説明会で相談してみてください。

自分に合った職場を見つけたい方へ

「忘れ物が多くて口頭指示の多い職場がつらい」「チャットベースの業務環境で働きたい」という方は、障害者雇用に詳しい転職エージェントに相談してみてください。

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まとめ

ADHDの忘れ物は、注意力の問題ではなくワーキングメモリの特性によるものです。「気をつける」だけでは解決しないからこそ、仕組みで対策することが大切です。

今日から始められる3つのアクション

  1. 鍵・財布・スマホの「定位置」を決める
  2. 出発前チェックリストを作ってスマホの待ち受けに設定する
  3. 忘れ物をしたら「何を・いつ・なぜ」を記録する

忘れ物をゼロにすることは目標にしなくて大丈夫です。「忘れても困らない仕組み」と「忘れにくくなる習慣」を少しずつ積み重ねていくことが、長い目で見た最善の対策です。

ご注意

この記事は個人の体験に基づくものであり、医療的なアドバイスではありません。 発達障害の診断や治療については、必ず専門医にご相談ください。 また、記載されている情報は執筆時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。

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この記事を書いた人

りく

  • ADHD当事者
  • 転職5回経験
  • 現役エンジニア
  • フルリモート勤務

社会人になってからADHDの診断を受けた当事者。地方在住でフルリモート勤務、年収1200万円のフロントエンドエンジニア。転職5回の経験から、発達障害のある方のキャリア形成に役立つ情報を発信。

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