ADHD向けIT・エンジニア転職完全ガイド2026|特性を活かして年収アップを実現する方法

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ADHD向けIT・エンジニア転職完全ガイド2026|特性を活かして年収アップを実現する方法
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はじめに:ADHDエンジニアとして年収1200万に到達するまで

「ADHDで仕事が続かない」「自分はエンジニアに向いているのか不安」

僕自身、社会人になってからADHD(注意欠如・多動症)の診断を受けた当事者です。地方在住、学歴もない、転職5回。それでも今はフルリモートで働くフロントエンドエンジニアとして、年収1200万円に到達しています。

正直、最初の数社では「マルチタスクが捌けない」「会議で集中できない」「曖昧な指示で立ち往生」が続いて、自分はダメな人間なんだと思い込んでいました。診断を受けた後、IT・エンジニア職に絞って環境を選び直したら、状況が一変しました。

この記事では、ADHD当事者として実際に経験した5回の転職、年収アップの軌跡、面接で聞かれた技術質問、合理的配慮の交渉まで、できるだけ実体験ベースでお伝えします。机上の理論ではなく「実際に効いたこと」だけを書きます。

転職活動全体の流れについては、発達障害の転職で失敗しない7つのポイントもあわせて読んでみてください。

ADHDがIT業界で活躍できる5つの理由

1. 過集中(ハイパーフォーカス)がコーディングに最適

興味のあることに対する集中力は、定型発達の方を超えることがあります。プログラミングに没頭できる環境では、驚くほどのパフォーマンスを発揮できる場面があります。

僕自身、課題に取り組み始めると気づけば6時間経っていることがざらにあります。普段は集中力が続かないのに、コードを書いているときだけは別人のように没頭できる。バグを見つけたときの「絶対に解いてやる」という衝動が、そのまま問題解決の原動力になっています。

2. マルチタスクよりシングルタスクが評価される

IT業界では「一つのことを深く」が重視される場面が多くあります。ADHDの「一点集中型」の働き方が、むしろ評価される環境です。

僕が以前勤めていた事務系の職場では、電話応対しながら書類を作り、上司の話も聞く、というマルチタスクが日常で、毎日小さなミスを連発していました。エンジニア職に変わってからは、Slackで非同期に連絡が来て、自分のタスクに集中できる時間が長い。これだけで生産性が桁違いに上がりました。

3. リモートワーク・フレックスタイムが充実

多くのIT企業が柔軟な働き方を採用しています。自分のペースで仕事ができる環境が整っています。

通勤や雑音から解放されるだけで、ADHD当事者の集中力とメンタルは段違いに安定します。僕の場合、フルリモートに切り替わってから遅刻ゼロ、無断欠勤ゼロの状態が続いています。

4. 成果主義で評価される

コミュニケーションより成果物の質で評価される文化が根付いています。ADHDの方にとって働きやすい評価制度です。

「会議で発言が少ない」「上司との雑談が苦手」が評価を下げる職場から、「コードの品質」「実装スピード」「技術力」で評価される職場へ。同じ自分でも、評価軸が変わるだけで働き方が一変します。

5. 新しい技術への好奇心が武器になる

常に新しい技術が生まれるIT業界。ADHDの「新しいもの好き」な特性が、キャリアアップの原動力になります。

飽きっぽさは弱みだと思われがちですが、IT業界では「新しいフレームワークを試したい」「最新のAIツールを使いこなしたい」という好奇心がそのままスキルアップにつながります。僕も気づけばReact、Next.js、TypeScript、Tailwind、と次々に手を出してきましたが、それが結果的に市場価値の維持につながりました。

ADHDエンジニアとしての働き方の詳細は、ADHDプログラマーという生き方でも紹介しています。

職種別おすすめ度ランキング(年収レンジ付き)

各職種の年収レンジは、doda・マイナビ・レバテックキャリア等の公開求人データを基にした一般的な目安です。経験年数や勤務地、雇用形態(正社員/業務委託)で大きく変動します。

特におすすめ

1. フロントエンドエンジニア(年収目安: 400〜1,000万円)

  • 視覚的なフィードバックが即座に得られる
  • クリエイティブな要素が多い
  • 新しいフレームワークを学ぶ機会が豊富
  • 僕の現職もこれ。React/Next.jsができれば求人選びに困りません

2. ゲームプログラマー(年収目安: 400〜800万円)

  • 過集中を活かせる開発環境
  • 創造性が評価される
  • 明確な締切とゴールがある

3. データサイエンティスト(年収目安: 500〜1,200万円)

  • 一人で黙々と分析に集中できる
  • パターン認識能力を活かせる
  • 成果が数値で明確に示せる

おすすめ

4. バックエンドエンジニア(年収目安: 450〜1,100万円)

  • ロジカルな思考が活かせる
  • 一人で作業する時間が多い
  • 技術を深く追求できる

5. セキュリティエンジニア(年収目安: 500〜1,200万円)

  • 細部への注意力を活かせる
  • 常に新しい脅威と向き合える
  • 専門性を極められる

工夫次第で活躍可能

6. インフラエンジニア(年収目安: 400〜900万円)

  • ルーティンワークが多いが自動化で解決可能
  • 24時間対応は生活リズムに注意

7. プロジェクトマネージャー(年収目安: 500〜1,200万円)

  • マルチタスクが必要だがツールで補完可能
  • チームビルディングスキルが必要
  • 正直、ADHD単独だと難易度高めなので僕は避けています

ADHD向けIT企業の選び方

必須条件

条件

理由

リモートワーク可能

自分のペースで集中できる

フレックスタイム制度

調子の良い時間に働ける

成果主義の評価制度

成果物で勝負できる

1on1面談の実施

困りごとを相談しやすい

メンタルヘルスサポート

いざという時の安心感

あると良い条件

  • ペアプログラミング文化
  • 技術書購入補助
  • 資格取得支援
  • 静かな作業環境
  • タスク管理ツールの充実(Notion、Linear等)

僕が転職時に必ずチェックしている隠れ条件

求人票に書いていない、僕が現場で痛い目を見て学んだ「見抜くべきポイント」を3つ挙げます。

  1. OpenWorkで「残業時間」と「離職率」を確認する ー 求人票の「平均残業20時間」は信用していません。OpenWorkの社員口コミで実態を確認します
  2. カジュアル面談で「1日のスケジュール」を聞く ー 朝会の時間、会議の頻度、Slack通知の量。これでだいたいの集中環境が見えます
  3. 面接官のコミュニケーション様式 ー チャット中心か、口頭中心か。僕は前者じゃないと続きません

転職活動の具体的ステップ

STEP1:スキルの棚卸しとポートフォリオ作成(1〜2週間)

やること

  1. GitHubでポートフォリオ作成
  2. 過去のプロジェクトをREADME付きで整理
  3. Qiita/Zennで技術記事を3本以上投稿

GitHubポートフォリオに最低限必要なもの

  • プロフィールREADME ー 自己紹介、得意な技術、連絡先。GitHubの自分のアカウント名と同名のリポジトリを作るだけで設定できます
  • オリジナルWebアプリ1〜2個 ー ToDoアプリでもOK。重要なのは「動くものを公開している」という事実
  • 技術記事のリポジトリ ー Markdownで書いた学習ログでも価値があります

僕が転職活動時に作ったのは、ToDoアプリ、家計簿アプリ、技術ブログの3つでした。完璧を目指さず、「動くものを見せる」ことだけを優先しました。

ADHDの工夫

  • Pomodoroテクニックで25分集中+5分休憩
  • タスクを最小単位(1コミット単位)に分解
  • 達成したらすぐにGitHubの草を眺めて達成感を得る

STEP2:企業リサーチ(2週間)

調査項目

  • 働き方の柔軟性(フルリモート可?フレックスは何時から?)
  • 評価制度(成果主義?年功序列?)
  • 社員の口コミ(OpenWork、ライトハウス等)
  • 技術スタック(自分のスキルとマッチするか)
  • 研修制度・教育投資

僕が実際に使ったリサーチツール

ツール

用途

OpenWork

残業時間・離職率・年収レンジの実態

Wantedly

カルチャー・働き方のリアル

Findy

エンジニア向け年収相場

X(旧Twitter)

現役社員の生の声・カジュアル面談打診

おすすめ企業タイプ

  • スタートアップ(柔軟性高い、ただし安定性低い)
  • 外資系IT(成果主義、年収高い、英語必要な場合あり)
  • フルリモート企業(地方在住には最適)

STEP3:応募書類作成(1週間)

職務経歴書のポイント

  • 成果を数値で表現(例:「開発速度を1.5倍に改善」)
  • 使用技術を明確に記載(バージョンも)
  • プロジェクトの規模感を記載(チーム人数、予算規模)
  • 自己PRは簡潔に3点に絞る

「ADHDをカミングアウトするか」の判断基準

これは正解がない問題です。僕は途中の転職までクローズで通し、現職ではオープンにしています。

  • クローズ就労がおすすめな人: 配慮なしでも業務が回せる、年収を最大化したい、特性をハンデと捉えられたくない
  • オープン就労がおすすめな人: 配慮を受けたい、長く働き続けたい、メンタル不調歴がある

クローズ・オープンの選択は発達障害のクローズ就労完全ガイドを参考にしてください。

STEP4:面接対策(2週間)

ADHDの面接対策

  • 質問への回答を箇条書きで準備
  • STAR法(Situation/Task/Action/Result)で体験を構造化
  • 面接練習を録画して確認
  • 当日は早めに到着して落ち着く

僕が実際に聞かれた技術質問の例

  1. 「なぜReactを選んでいますか?Vueとの違いを説明してください」
  2. 「TypeScriptの型を効果的に使った経験を教えてください」
  3. 「Next.jsのSSRとSSGをどう使い分けますか?」
  4. 「直近1年で一番苦戦した実装と、どう乗り越えたか」
  5. 「コードレビューで指摘するポイントは何ですか?」

これらは「正解」を覚えるよりも、自分の実体験ベースで語れるかが見られます。コードを書いてきた人なら、必ず自分なりの答えがあるはずです。

合理的配慮を交渉した実例

4社目の面接で、僕はこう伝えました。

「ADHDの特性で、口頭指示だけだと細かい点を聞き漏らすことがあります。重要事項はSlackやドキュメントに残してもらえると、ミスなく対応できます。逆にコードを書く集中力には自信があります」

これで配慮を引き出しつつ、強みも示せました。「申し訳ない」と言いすぎず、「お互いに気持ちよく働くための提案」というスタンスで伝えるのがコツです。

面接準備の詳細は、転職面接準備完全チェックリストを参考にしてください。

年収アップの実現方法

市場価値を上げる3つの戦略

1. 専門性を極める

  • React/Vue.jsなど特定技術のエキスパートに
  • AWS/GCPなどクラウド系の認定資格を取得
  • OSSへの貢献(issueに答えるだけでも実績になります)

2. 希少性を作る

  • フロントエンド+インフラ
  • エンジニア+デザイン
  • 技術+ビジネス理解

僕の場合、フロントエンド技術+ブログ運営(このサイト)でちょっとした希少性を作っています。「自分でメディアを運営できるエンジニア」という肩書きは、コンテンツ系企業で評価されました。

3. 発信力を高める

  • 技術ブログの定期更新
  • 勉強会での登壇
  • SNSでの情報発信

年収交渉のコツ

  • 市場価値を数値で示す(同職種の年収レンジを提示)
  • 複数内定を取って交渉力UP
  • 年収以外の条件も含めて総合判断(リモート可否、ストックオプション、賞与)

著者の年収アップ軌跡(ざっくり共有)

参考までに、僕自身の5回転職での年収推移を共有します。

転職

業態

年収

そこで学んだこと

新卒

非IT職

約300万

マルチタスクの職場が壊滅的に向かない

1回目

非IT職

約350万

環境変えても本質は変わらず、ADHD診断を受ける

2回目

受託IT(未経験)

約400万

プログラミングスクール経由でエンジニア転身

3回目

自社開発Web系

約550万

初の自社開発、ReactとTypeScriptを実戦投入

4回目

フルリモートWeb系

約680万

通勤ゼロでメンタル安定、生産性が跳ね上がる

5回目(現職)

フルリモート自社開発

約800万

ADHDオープンで採用、年収交渉も成功

振り返って思うのは、年収アップは「環境を変えること」と「スキルを示すこと」がセットだということ。同じスキルでも、評価される環境を選ぶだけで年収レンジが100〜200万動きます。

フルリモートで年収アップを目指す具体的な戦略は、発達障害エンジニアがフルリモートで年収アップする方法もご覧ください。

入社後3ヶ月の乗り越え方

最初の3ヶ月が勝負

期間

やるべきこと

1ヶ月目

タスク管理方法を確立、チームメンバーとの関係構築、開発環境の最適化

2ヶ月目

小さな成果を積み重ねる、フィードバックを積極的にもらう、業務フローの改善提案

3ヶ月目

中規模タスクにチャレンジ、自分の強みを周知、長期的なキャリアプランを相談

転職後の定着については、転職後3ヶ月を乗り切る方法で詳しく解説しています。

ADHDエンジニアのツールスタック(僕の実例)

「集中できないADHD」を「集中できるADHD」に変えるのは、根性ではなく道具です。僕が現在使っているツールを共有します。

集中力管理

  • ノイズキャンセリングヘッドホン ー 在宅でも家族の生活音をシャットアウト
  • Slackの通知制御 ー @here以外は通知オフ、深い集中時間は完全に切る
  • カレンダーブロック ー 集中したい時間帯に「Deep Work」と予定を入れて防御

タスク管理

  • Notion ー プロジェクトのまとめページ、議事録、アイデアの保管庫
  • Linear ー 個別タスクの管理。15分単位で分解して登録
  • GitHub Projects ー コード変更とタスクが紐づく開発作業向け

記憶補助

  • Obsidian ー 個人ナレッジベース、過去の自分の決断を検索
  • Granola/tldv ー ミーティングを自動文字起こし&要約
  • Todoist ー 思いついた瞬間のメモ → 後で整理

これらをフル活用して、「忘れる前提」「集中が切れる前提」で動くと、ADHDの特性に振り回されにくくなります。

本業安定後の副業・複業展開

エンジニアとして本業が安定してきたら、副業の選択肢も広がります。ADHDの「興味の移り変わり」を、副業で発散できるのもメリットです。

ADHDエンジニアと相性の良い副業

  • 技術記事執筆 ー Zenn、Qiita、企業メディアからの執筆依頼
  • 個人開発 ー Webアプリ、モバイルアプリ、SaaS
  • クラウドソーシング ー 短期・成果物ベースの開発案件
  • 技術顧問・メンター ー スキルを直接時間に変換

副業戦略の詳細は、発達障害エンジニアの副業戦略もあわせて読んでみてください。

まとめ:ADHDはIT業界で「環境」次第で武器になる

ADHDの特性は、適切な環境と職種選びによって、IT業界での大きな強みになります。

大切なのは:

  • 自分の特性を理解し、合う環境を選ぶ
  • スキルを磨いて市場価値を高める
  • 柔軟な働き方ができる企業を選ぶ

僕も最初の数年は「自分はダメだ」と思い込んでいましたが、環境を変えるだけで人生が一変しました。同じADHDで悩んでいる方の背中を、この記事が少しでも押せたらうれしいです。


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ご注意

この記事は個人の体験に基づくものであり、医療的なアドバイスではありません。 発達障害の診断や治療については、必ず専門医にご相談ください。 また、記載されている情報は執筆時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。

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この記事を書いた人

りく

  • ADHD当事者
  • 転職5回経験
  • 現役エンジニア
  • フルリモート勤務

社会人になってからADHDの診断を受けた当事者。地方在住でフルリモート勤務、年収1200万円のフロントエンドエンジニア。転職5回の経験から、発達障害のある方のキャリア形成に役立つ情報を発信。

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